PITCH SPEAKERS

オルハン・イブラヒムは、科学者であり起業家です。彼の旅は合成生物学から始まり、バクテリアを利用した生物冷却システム、嗅覚検知、共鳴誘導型タンパク質合成などの研究に取り組みました。 この経験をきっかけに、タンパク質工学とバイオインフォマティクスの分野へと進み、8年前には初めて機械学習の世界に深く没頭しました。その後、AIスタートアップに参加し、大学ではロボティクスや動作認識モデルの研究を行いました。 現在、彼はKanaria Techの共同創業者兼CEOとして、AIにおける最も難しい課題の一つ――ロボットに人間レベルの社会的認知と自律的学習能力を与える「身体性知能」の実現――に挑んでいます。

KanariaTechでは、単なる0と1の世界ではなく、ロボットが自分の周りの世界を本当に理解できるようにしています。私たちは、ロボット基盤モデルである KRM（Kanaria Robotic Model） の開発を通じて、ロボットに社会的認識、個性、そして独自のスタイルを与えています。ロボットが人間を直接観察し、真似をし、言葉によるフィードバックを受け、失敗から学ぶことで成長できるようにしたいと考えています。人の意図を理解し、人を邪魔しないように優しく動くこと——それがKRMの強みです。私たちは、ロボットに「思いやり」や「礼儀」、「優しさ」、そして「賢い動き方」を教えています。ロボットは人類を支える存在となり、人間の能力を引き出す“エネーブラー”になれるのです。KRMを通じて、私たちは人間とロボットが共に幸せに生きる、もうひとつの未来を創り出せると信じています。